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2023.11.22

【2023.11.22紙面掲載】従業員の生活習慣、企業利益に影響

喫煙者の割合や従業員1人当たりの保険事業費、従業員1人当たりの医療費などは企業利益との関連性が高い。滋賀医科大学の矢野裕一朗教授が、経済産業省(経産省)が健康経営優良法人を審査する過程で実施する健康経営度調査の結果を分析、健康経営への取り組みが企業業績にどのような影響を及ばすかを明らかにした。

滋賀医科大学 NCD疫学研究センター
最先端疫学部門 教授
デューク大学 客員教授
スタンフォード大学 Global Faculty

矢野 裕一朗氏

やの・ゆういちろう 2002年自治医科大学医学部医学科卒業。9年間の地域医療勤務後、渡米。デューク大学でのビッグデータ研究が有力メディアに注目される。専門は疫学、ビッグデータ研究。国内外で受賞多数。

健康リスク特定、対処を

 

日本の労働力は、高齢化と少子化に伴い低下しており、この傾向が続けば、日本の国内総生産(GDP)の減少は避けられない状況にある。その解決策の一つは、組織の人的資産を最大限に活用するため、人的パフォーマンスを向上させることにある。
分析の結果、企業利益との関連性が高かったのは、喫煙者の割合(SHAP値0・121)、従業員1人当たりの保健事業費(同0・084)、営業職の正社員割合(同0・074)、睡眠により十分な休養がとれている割合(同0・055)、流通・販売・サービス職の正社員割合(同0・054)、従業員1人当たりの医療費(同0・050)、運動習慣者割合(同0・043)だった。
喫煙者の割合が高い企業は、それが企業利益のマイナス要因になりやすく、逆に割合が低い場合は、企業利益のプラス要因になりやすい。睡眠による休養については、十分にとれている人の割合が高ければ、企業利益のプラス要因になりやすい。運動習慣も同様だ。この結果から、喫煙や睡眠、運動など従業員の生活習慣上の健康リスク要因によって出社しているものの業務効率が落ちている状態(プレゼンティズム)が、企業利益と密接に関連していることが分かった。
今回は、そのメカニズムまで明らかになっていないが、生活習慣の健康リスク要因と労働者の生産性を関連付ける研究は豊富にある。例えば、喫煙に関わる労働者の生産性損失には、病気、障害、喫煙休憩、職場事故の増加、体調不良が原因の遅刻や早退・欠勤・休職など業務自体が行えない状態(アブセンティズム)、プレゼンティズム、ならびに同僚に対する受動喫煙の影響などがある。
従業員のパフォーマンスに影響を与える健康リスクを特定し、対処することで、生活習慣病領域の専門家が、より健康的で生産的な労働力をつくり出すことを支援できれば、投資対効果を大きく改善することに寄与できるかもしれない。

【健康経営とは】 従業員などの健康を経営的な視点で捉え、戦略的に実践すること。企業理念に基づき、従業員などへの健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上などの組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上が期待できる。(「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です)

——————————————————————————英語論文——————————————————————————

「The associations of the national health and productivity management program with corporate profits in Japan」
こちらのWebサイトで公開中 Epidemiology and Health(epiH)

 

——————————————日本語翻訳——————————————

「我が国における健康経営の取組みと企業収益の関連性の検証」
こちらのWebサイトで公開中 健康長寿産業連合会「Well-being100」

 

2023年11月22日付 日本経済新聞朝刊 健康経営広告特集より転載。記事・写真・イラスト等すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。

企画・制作=日本経済新聞社 Nブランドスタジオ

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