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ACTION!健康経営

2026.03.25

日本経済新聞 2026/3/10掲載 「優れた健康経営 社会への浸透促す」

経済産業省商務・サービス審議官兼商務・サービスグループ長の井上 博雄氏に、健康経営の今後の施策の展開について聞きました。

優れた健康経営、社会への浸透促す

従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営®」を進める上場企業の中から、特に優れた取り組みをする企業を、東京証券取引所と経済産業省が共同で選定する「健康経営銘柄」は、制度開始から12年を迎えます。銘柄として選ばれた企業は他社のモデルとなり、健康経営の社会への浸透に大きな役割を果たしてきました。今後の施策の展開について経産省商務・サービス審議官の井上博雄氏に聞きました。

井上 博雄氏

経済産業省 商務・サービス審議官兼商務・サービスグループ長

 


人的資本形成の重要性高まる

健康経営に取り組む企業の裾野は着実に拡大し、2025年度、健康経営優良法人に認定された法人数は2万6850件に上りました。その背景には、急速に変化する事業環境に適応し、持続的な成長を実現していくために、人的資本形成の重要性が高まっていることがあります。

法的に義務付けられている労働安全衛生を超えて健康経営に取り組むことは、従業員の心身の健康増進や職場環境の整備によって生産性、企業イメージを高めるだけでなく、従業員がその組織的支援を認知することによるエンゲージメントの向上や組織の活性化、ひいては採用面や離職率の低下、企業価値向上につながります。実際に、健康経営に取り組む大企業のうち、約8割が従業員の健康状態の改善を感じていることに加え、約6~7割が企業イメージやワーク・エンゲージメントの向上、約5~6割が組織の活性化や従業員の生産性の向上を実感しています。

中でも、健康経営銘柄に選定された企業は、健康経営の取り組みが資本市場での評価につながっているリーディング企業です。自社での取り組みのみならず、取引先などサプライチェーン(供給網)への健康経営の普及や地域社会への貢献を通じて、健康経営の社会への浸透に大きな役割を果たしています。

資本市場への情報発信後押し

健康経営は労務リスク管理を超えて、従業員の健康を企業の持続可能な成長や競争力向上に欠かせない要素として捉えています。人的資本経営において従業員一人ひとりを資本として捉える考え方と同じであり、人的資本の質を高める基盤です。

国際的に非財務情報の重要性が高まる中で、日本においても人的資本に関する情報開示が進んでいます。内閣官房に設置された非財務情報可視化研究会において議論が行われ、22年8月に「人的資本可視化指針」が公表されました。26年3月期の有価証券報告書から、人的資本に関する開示事項の拡充が図られることから、人的資本可視化指針についてもそれに併せて改訂予定です。

健康経営においても資本市場や労働市場から評価される環境を整備するため、21年度から健康経営優良法人におけるホワイト500(大規模法人部門の上位500位)は健康経営度調査の評価結果の開示を必須条件とし、24年度にはブライト500(中小規模法人部門の上位500位)およびネクストブライト1000(中小規模法人部門の上位501~1500位)についても開示を要請しています。

さらに26年度は、健康経営を人的資本投資として企業価値と結び付けて評価できる共通言語化に向け、有識者会議を開催し、健康経営に関する情報開示の指針を策定する予定です。

女性や心の健康、大きなテーマに

健康経営には、業種や従業員のニーズ、企業文化、さらには経営戦略に応じて各社各様の取り組みがあります。例えば25年6月の女性活躍推進法の改正により、女性管理職比率の開示義務の範囲が拡大されるなど、企業における女性活躍の推進はさらに強化されています。それに伴い、企業における女性特有の健康課題に対応する取り組みも進んできています。

また昨今、企業における大きなテーマの一つとなっているのが「心の健康(メンタルヘルス)」です。25年度健康経営度調査においても「心の健康」に関する教育を実施する企業が8割に上っています。そんな中、25年10月には一般社団法人心の健康投資推進コンソーシアムが運営する「ウェルココ」がリリースされました。雇用主のニーズ・課題に応じた心の健康サービスを選択できる環境が整ってきています。

継続的な努力で 健康的な社会へ

健康経営の取り組みは実践したからといってすぐにその効果が表れるものではなく、少し遅れて顕在化する傾向があります。一過性の施策ではなく継続的な努力が求められます。

健康経営銘柄の選定も今年で12回目を迎え、選定回数が10回を超える企業も出てきました。そこで、継続的に健康経営に取り組む企業を評価する観点から、健康経営を経営の中核に据え、持続的に実践・進化させている企業を顕彰することを検討しています。

顕彰された企業には、健康経営を自社の企業価値向上に資するものとして確立するだけでなく、その知見を取引先をはじめとするサプライチェーンと共有し、「従業員の健康がすべての基盤」という認識を醸成して日本社会に定着させてほしいと思います。健康経営銘柄企業は健康経営を社会に実装するアンバサダーとして他社のモデルになってほしいと願っています。

 


2026年3月10日付 日本経済新聞朝刊 健康経営広告特集より転載。

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